2018年秋期アニメ総評

第1位:ゴブリンスレイヤー

物語の広げ方が上手い

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ゴブリンというファンタジーモノでは最弱のモンスターを狩るだけなのに、人海戦術の怖さや地の利の不利の怖さなどが、個人の力だけではどうしようもないという所を上手く物語に織り込んでいる。ファンタジー世界にありがちなレベルを上げれば強くなって雑魚モンスターなどに負けることはない、というような単純なことではなく戦術や地形によっては高レベルでも苦戦するということをこれほど巧みに展開されたお話は今までにないのではないだろうか。
また、単純なゴブリンからチャンピオンやロードなど、次第に強いゴブリンを出して視聴者を退屈させない王道展開。
どのお話を見ても楽しめて、退屈することがなかった希有な作品である。

第2位:青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢をみない

できのよいラノベ

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涼宮ハルヒシリーズ以来、久しぶりに面白いと思えたラノベ小説原作のアニメ。キャラクターや設定は凡百のラノベと大差ないが、ストーリーの組み立てが秀逸。思春期症候群という何でもありの病気を巧みに使い分け、キャラクターの配置から物語の流れまで、絶妙に仕込んでいる。
ただ、尺が足りなかったのか、最後に登場した主人公の初恋相手というのがデウスエクスマキナ的な存在となり、この人の存在がすべてを収束させてしまうという微妙な作りになっていたのは残念だが、おおむね楽しめた。
できれば続き作って欲しいが、円盤が売れてるのかなあ・・・

第3位:東離劍遊紀2

個人的にはドツボ

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中国の武侠小説をベースにしたお話ということで、自分が個人的に一番好きなお話。人形劇なので本来ならアニメレビューには入らないのだが、レビューしたくなるほど好みの設定と展開なんですよねえ(^ー^;A
この作品をアニメでしてくれたら全巻購入するんだけどねえ・・

基本的に中国武侠小説をベースにしているため、細かい設定は武侠小説を読んだことのない人にとっては少々ハードルが高い。ただ、武侠小説は端的に言ってしまえば日本のチャンバラと同じであるため、爽快な剣劇シーンと人情味溢れるキャラクターがいればもうそれで成立する。
第三期もあるようで、今から楽しみである。

第4位:ゴールデンカムイ

変態色満載

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いつも変態的な人間が多いが、今期は特に変態的な人間が多かったw しかも、男の風呂シーンとか誰得なシーンも多く、なんか世界が倒錯してきたような錯覚に陥そうになるw
だが。ストーリー自体は硬派で、金塊を巡って敵味方が頻繁に入り乱れ、少し先の展開も予想できないほど錯綜している。
その中にあって、アシリパちゃんのアイヌの豆知識や生活習慣・食習慣などを紹介するポイントもちりばめており、非常に興味深い。
虐げられてきたアイヌたちの歴史も分かり、これがきっかけで北海道のアイヌ博物館などを巡ったりもしたので結構影響を受けているw
とりあえず次期に続くみたいだけど、原作ストックがどれくらいあるんだろうか・・・

第5位:色づく世界の明日から

地味だが名作

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魔法が存在する世界で、魔法使いの家系ながら魔法が使えない引っ込み思案の少女が、祖母の力で過去に送られて、そこで作った友人たちとふれあうことで、自分を見つめ直してゆくというお話。
物語序盤から中盤にかけては、主人公の少女が暗くて引っ込み思案で消極的なこともあり、全体的に物語が陰鬱としておもしろみはない。だが、若い頃の祖母が加わることで、物語全体が明るくなり、主人公の少女も次第に明るくなってきて、ようやく視聴に足りるようになってきた。
トラウマの多い少女が、過去で祖母たちの力を借りて普通の少女になってゆくという展開は、地味であるがじわっと心に少しづつ染みてくる。
最後はハッピーエンドでうまく終わったが、できれば過去で出会った友人たちの今と出会わせて欲しかったなあ。

第6位:SSSS GRIDMAN

バトルシーンは圧巻

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やはりなんと言ってもバトルシーンが圧巻である。ロボモノの動きではなく、特撮ヒーローモノの動きをアニメでやると、こんな風になるんだろうなという見本みたいな動き。このバトルシーンだけでも見応えは十分。

ストーリーに関しては、基本的には特撮版グリッドマンの続きのようで、特撮版を知らなければ痒い所に手が届かないような設定や展開が多く、特撮版を知ってる人は十二分に堪能できるが、知らない人にしてみると、ぽかーんな流れや設定が多い。
そして最後は夢落ち。絵に描いたようなデウスエクスマキナ的な展開で、終わり方として悪くはないと思うが、個人的にはこの終わり方は好みではない。

第7位:ゾンビランド サガ

ゾンビのアイドルという異色の設定


基本的にアニメのアイドルものってのは好みではないので視聴しないのだが、この作品はアイドル活動がメインというわけではなさそうなので視聴してみたが、これが意外に面白かった。佐賀という地方を舞台にしているだけあって、地方色豊かで自分も観光したことがあるような場所が何度か出てきて非常に懐かしく、もう一度行きたい!という思いに駆られた。
正直、東京を含め関東周辺は個人的には観光したいと思うところはほとんどなく、こーゆー地方都市を舞台にしてくれた方が楽しく視聴できる。

また、各キャラクターの掘り下げ物語もよくできており、なぜゾンビでどうやって復活したのかって謎を除けばストーリー的にはすっと入ってくる流れになって非常によくできている。
ただ、やはりなぜ死んだ時代の違う人間たちがゾンビとなって同じ時代に復活したのか、というところは気になる。ここは等閑にして欲しくない設定なのだが・・・

第8位:うちのメイドがウザすぎる!

メイドは優秀だがホントウザい(笑)


幼女に欲情する元自衛官の女とたくましい幼女のお話だが、欲情の仕方が常軌を逸したような変態っぷりで、笑える箇所もあるが一歩間違うとどん引きしてしまうようなキャラとなっている。当初はそのキャラクターが面白く思えたが、物語が進むにつれて少々度を超えたような表現が増え、途中からはどうにも不快な感じが全面に来てしまって個人的には合わなかった。メイドとして優秀なのは分かるんだけどねえ・・・(^ー^;A

第9位:ゲゲゲの鬼太郎

猫姉さんの活躍が少ない


1クールの最後としてバックベアードとの対決がそれなりに盛り上がっていたが、肝心の猫姉さんの活躍が少なくなって少々悲しい(笑
まなちゃんは何か変な呪いをかけられているようで、物語序盤から何度か伏線のような回があるので、今後はそれが物語の最後のエピソードになってくるんだろうな。
全体的に原作にあるような不穏で不気味な展開は少なく、現代っぽくアレンジされているので視聴しやすい。原作ファンからすると物足りないかもしれないが、個人的にはこのくらいアレンジした方がよいかなと思う。

第10位:DOUBLE DECKER! ダグ&キリル

設定とキャラはよいと思う


近未来の刑事物。と思っていたが、完全に異世界ファンタジーの世界でした(^ー^;A

ドジな刑事と有能だけどやる気のない刑事のコンビって設定自体は面白いので、このまま普通の刑事ドラマをコメディ色濃くやってくれると好みだったのだが、途中から旧時代の人類がコロニーを作って太陽に住んでるとか、一度文明が滅びて再び起こった世界だとか、トンデモ世界観が加わってめちゃくちゃになった印象。ホントにそんな荒唐無稽な設定が必要だったのだろうか?

第11位:からくりサーカス

展開が早い?


原作は序盤だけサンデーでリアルタイムで読んでいたが、10話くらいで飽きてきて、あとは流し読みだったので内容はほとんど知らず、キャラクターも一部を覚えてるだけ。改めて視聴してみたが、やはりあんまり面白いとは思えない(-"-;)

奇病をまき散らすオートマタを鳴海が倒すという話と、勝の成長物語の二本柱で、それがいずれ一つに結ばれるという流れだとは思うが、元々3クールでは収まらない内容のようで、原作未読でも明らかに端折ったなというのが分かる流れで展開も微妙。
富士鷹ジュピロ氏の作品は1コマごとに気迫と迫力が溢れるような画力で物語を引っ張ってゆくので、アニメにすると、どうしても迫力不足となり、物語の牽引力が弱くなってる気がします。

第12位:転生したらスライムだった件

たぶんこれからおもしろくなる


流行の転生もの。漫画版は既読だが、正直、途中から惰性で買ってるレベル。改めて読み返してみると、最初に比べればおもしろくなってはいるが、基本的に異世界もの特有のバトルが少なく、序盤は町作り、仲間集めに終始しているため、おもしろみはほとんどない。
おそらく2クール目の途中からは面白くなってきそうだが、正直全体としてみると退屈なエピソードが多すぎて、個人的には合わない。

第13位:風が強く吹いている

走ってるだけ


寮に住んでる素人集団で箱根駅伝に出ようという、成功すればご都合主義、失敗すれば物語にならないというやけにハードルの高い物語。1クールで終わるかと思ったら2クールあるようで、1クール目はひたすら走ってるだけ。あとは箱根駅伝に出るのがいやという人の説得話。何というか、毎回同じような流れの繰り返しで、ストーリーに起伏が全くない。淡々と走って、淡々と説得してゆく感じ。
今のままでは到底、箱根駅伝など出られるとは思えないが、何かからくりがあるんだろうか?

第14位:あかねさす少女

中途半端な物語


女子高生が唐突に世界線の違う世界に移れる道具を手に入れて、パラレルワールドに行って人助けをし、その後、世界の破滅を食い止めるという壮大なストーリーだが、基本はコメディタッチの作品なので、シリアス感はほとんどない。

そもそも、パラレルワールドを破壊しようとしているのは実は違う世界線の主人公なのだが、その目的も理由もよく理解できず、さらにはこの力を受けるきっかけとなった弟の失踪の謎も解明しないまま、何となく終わってしまっていったい何をしたかったのかさっぱりわからない。中途半端なコメディをシリアス世界でやろうとして失敗したような感じか?
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