大魔獣激闘 鋼の鬼
1999年。絶海の孤島クシニー島に建造された軍事複合研究所サンサーラで、物理学史上革新的な実験が行われた。円周6キロの加速リング内に未知のエネルギーを秘めた新粒子・マルーダクォークが発見されたのだ。 この粒子を利用して、研究所は軍事兵器マルーダ粒子ビームを開発。衛星上から射出されるそのビームは、一撃で航空母艦を消滅させるほどの破壊力を有している事が実験で証明された。 だが、その実験の直後に異変が起こる。マルーダ粒子ビームが照射された空間が避け、「怪獣のような何か」が現れて海中に没していったのだ。 そして3年後、事件は起こり始める・・・・
主人公タクヤは元サンサーラ研究所の研究員。リーズはその時の恋人ですが、3年前に起こった「事件」のためにタクヤはサンサーラを去り、リーズとは破局に。
いやあ、久しぶりに見ると絵が古いですねえ(^ー^;A この当時、流行っていた恩田尚之さんのキャラデザなんですが、現代じゃあ絶対に受け容れられませんねえ。なにせロリ成分ゼロですからねw
しかもこれ、この作品の予告アニメと全然キャラデザが違って驚いたんですよ。
ちなみに発売前の予告カットのタクヤとリーズはこんな感じw
ちなみに発売前の予告カットのタクヤとリーズはこんな感じw
まあこっちの方が子供っぽいですかね。今だとギリOKになりそうなレベルだけど、やっぱ子供じゃないと今はウケないですかねw
OVAの黎明期には、子供や美少女が出てこないアニメも結構あったんですが、やはり時代の流れか、そーゆー作品は受けが悪く、すぐに消えていってしまいましたね(^ー^;A 私は個人的には大好きなんですがねえw
そしてこの主人公タクヤの声は名優古川登志夫さん。そしてリーズは当時のOVAには必ず出ていた荘真由美さんw
後々、「パトレイバー」の遊馬や「ドラゴンボール」のピッコロで多彩なキャラを演じ分ける大御所の古川さんですが、この頃は「うる星やつら」のあたるのイメージが強く、ギャグ要素皆無の怪獣アニメに出るというのは当時では違和感バリバリでしたw
さてこのタクヤ、3年前に研究所に三行半を叩き付けて大見得切って辞めたんですが、そんな彼がわざわざ戻ってきた理由が、研究所時代の親友ハルカからのSOSを告げる手紙。
殴り書きのように書かれたその手紙は要領を得ない内容で何一つハルカが何を困っているのか分からない内容でしたが、タクヤは何かハルカが危険な事態にあると判断し、わざわざ戻りたくもない研究所を訪ねてきたのです。
殴り書きのように書かれたその手紙は要領を得ない内容で何一つハルカが何を困っているのか分からない内容でしたが、タクヤは何かハルカが危険な事態にあると判断し、わざわざ戻りたくもない研究所を訪ねてきたのです。
ハルカに会って理由を問いただし、さっさと研究所を去ろうとしたタクヤですが、在留許可をもらうために訪問した研究所所長の顔を見るなり、露骨に不快な顔を隠さずに舌打ちします。
研究所所長ガルン
「!・・・・・ガルン・ハイエッツ!?」
「きちんとアポイントを取ってから来て欲しいものだな。タクヤ・グルーズ」
「俺はアンタに会いに来たワケじゃない!!アンタが所長になっていると知ってれば、決してこんなマネはしない!挨拶になど来るモノか!!」
所長の顔を見るなり不機嫌になって罵倒するタクヤ。
というのも、タクヤがこの研究所を去る原因となったのが、この所長だったのです。
それは3年前、マルーダ粒子ビーム実験の最中に起こった事件が発端です。
それは3年前、マルーダ粒子ビーム実験の最中に起こった事件が発端です。
マルーダ粒子ビームの実験の最中、その粒子が通った空間が突然避けて、「怪獣のような何か」が空間から突如現れて海中に没していきました。
当時、実験の責任者だったガルン所長は、水中艇に乗って海中からビーム粒子の観察をしていたハルカとタクヤの二人に、その「何か」を間近で観察してサンプルを取ってくるよう強要。
その「何か」が空間から現れて海中に没したことで、水中は激流となっていましたが、二人は何とかサンプルを入手。しかし直後に水中艇が激流に巻き込まれて吹き飛ばされてしまいます。
その後、ボロボロになった水中艇が引き上げられ二人は奇跡的に助かりましたが、この理不尽な命令を出したガルンを恨み、タクヤは研究所を去ったとのことです。
当時、実験の責任者だったガルン所長は、水中艇に乗って海中からビーム粒子の観察をしていたハルカとタクヤの二人に、その「何か」を間近で観察してサンプルを取ってくるよう強要。
その「何か」が空間から現れて海中に没したことで、水中は激流となっていましたが、二人は何とかサンプルを入手。しかし直後に水中艇が激流に巻き込まれて吹き飛ばされてしまいます。
その後、ボロボロになった水中艇が引き上げられ二人は奇跡的に助かりましたが、この理不尽な命令を出したガルンを恨み、タクヤは研究所を去ったとのことです。
昔見た時はタクヤの怒りももっともだと思ったけど、今見るとガルンの気持ちも分かるなあ。
研究者とか科学者ってのは、やはり何か未知のものを発見してしまうと、それを調べたいという欲求に逆らいきれないのよねえw 現に、タクヤは頑強に抵抗していたけど、親友のハルカの方はガルンと同じくこの「何か」に興味を抱いてタクヤを説得しているほどですからね。
研究者とか科学者ってのは、やはり何か未知のものを発見してしまうと、それを調べたいという欲求に逆らいきれないのよねえw 現に、タクヤは頑強に抵抗していたけど、親友のハルカの方はガルンと同じくこの「何か」に興味を抱いてタクヤを説得しているほどですからね。
やはり、こーゆー未知への探求心、調査研究欲ってのが技術系には必要なんですよw まあ、それが人の命に関わるとなれば別ですけどね。だから、ガルンのしたことはコンプライアンス上、大問題ですが、一研究者/科学者としては分からないでもないのよねえw(^ー^;A
ハルカとの再会
「タクヤ!」
「よお」
「帰ってきたのか!言えば迎えに出たのに」
「え?」
「貴方が呼んだんでしょ? 手紙のこと、覚えてないの?」
「僕が? い、いや・・・・出した覚え・・・・ないな」
「・・・・・・・まあ言い、誰かのいたずらだろ」
「いたずらでもいいじゃないか。久しぶりに会えたんだし」
タクヤがハルカに会いにゆくと、ハルカはタクヤが来ることなど全然知らなかったと答えます。さらにはタクヤに手紙など送った覚えがないと言ってタクヤを不審がらせますが、タクヤはハルカが動揺しているのを見て取り、リーズには知られたくない、もしくは二人だけで話したいことがあるだろうと察し、手紙のことなどどうでもいいとばかりに旧交を温めます。
このハルカの声は井上和彦さん。最近ではニャンコ先生として一世を風靡しましたが(笑)、元々は二枚目主人公の印象が強いんですよねえ。「レイズナー」のエイジとか「マシンロボ」のロムとかw
そしてタクヤが来たこの日の夜から、3年前の「事件」に纏わる事象がいよいよ芽吹き始めます。
最初に起こったのは島の裏側。繁華街のひしめく島の表とは裏腹に、研究施設と防衛施設しかない殺伐とした島の裏側で、異常な磁気変動が観測されます。
その磁気変動の中心がゆっくりと研究所に近づく中、そこに「何か」がいると感じた研究員が外部カメラで赤外線画像を映してみれば、そこには全長20メートルの「何か」が!
その「何か」を撃破すべく、研究所に併設されている軍の施設から迎撃機が出撃しますが、彼らが見たものは・・・
その磁気変動の中心がゆっくりと研究所に近づく中、そこに「何か」がいると感じた研究員が外部カメラで赤外線画像を映してみれば、そこには全長20メートルの「何か」が!
その「何か」を撃破すべく、研究所に併設されている軍の施設から迎撃機が出撃しますが、彼らが見たものは・・・
迎撃機のパイロットが見たものは、漆黒の闇に浮かぶ白い鬼の顔。その身から放たれるスパークは、地上にあるあらゆる物質を重力を無視して舞い上げ、その白い鬼の周囲の空間に吸い込ませてゆきます。
この「白い鬼」というのは3年前にマルーダ粒子に呼び喚起された「何か」とは別のものなんですが、「ロボ」ではなく「怪獣」とした所にアニメとしての斬新さを感じましたねえ。怪獣モノといえば特撮というのが当たり前だったので、アニメで怪獣モノってのが当時の私にはすっごい新鮮だったのですよw
一方、タクヤは研究所に在籍していた頃の友人たちと出会いますが、みな口々に言うのは、ハルカが最近おかしいということ。
さらに、ガルンから目を掛けられていて、彼のみ個人の研究施設を持っており、そこには誰も立ち入れないことなどでした。
タクヤはもう一度殴り書きの手紙を読み返してみます。
さらに、ガルンから目を掛けられていて、彼のみ個人の研究施設を持っており、そこには誰も立ち入れないことなどでした。
タクヤはもう一度殴り書きの手紙を読み返してみます。
日本人なのになんで外国語なのかw 日本語で書かなかった理由は未だ不明ですw
タクヤはどうしてもこの手紙の内容が気になり、リーズがいない時にもう一度ハルカに問いますが、今度のハルカは以前のような動揺を見せず、それどころかハッキリとした口調で知らないと断言。しかも追求しようとするタクヤの言葉を遮って、それ以上の追求を許さぬ態度を示します。
「タクヤ、研究所に戻るつもりなのか?」」
「いや。あのガルンの下にいるんじゃ、努力するだけ無駄だろう?成果を独り占めされちまう」
「名誉が欲しくて研究所に残ったワケじゃない。知りたいことが、やりたいことがあるんだよ。もうすぐ、とてつもないモノにたどり着けるかもしれないんだ・・・・」
まるで先ほどとは別人のように鋭い表情を見せたかと思えば、昔と同じように無垢で純粋な研究者というよりも子供のような顔を見せるハルカに、タクヤは戸惑います。
そしてかつて、自分がガルン憎さに研究所を辞め、全てをハルカに押しつけた形でこの島から去って行ったことを後悔し始めます。
ハルカとタクヤってのは、性格も考え方もまるで違うのですが、本当に分かり合える親友だったようです。
タクヤが島を去ると言い出した時も、恋人のリーズや同僚たちはタクヤを少なからず非難するのですが、一番迷惑を被るはずのハルカだけは、笑顔でタクヤを見送っています。
会社で同じ仕事をしている人がいきなり辞めるってのは、社会人ならどれだけ苦労させられるか分かると思いますが、上司と喧嘩してイヤになったから辞めるとか子供じみた理由で同じ仕事をしている友人が即日辞めるとか言い出した時に、がんばれよと言って笑顔で見送れる人がどれだけいるでしょうかねえ(^ー^;A
タクヤが島を去ると言い出した時も、恋人のリーズや同僚たちはタクヤを少なからず非難するのですが、一番迷惑を被るはずのハルカだけは、笑顔でタクヤを見送っています。
会社で同じ仕事をしている人がいきなり辞めるってのは、社会人ならどれだけ苦労させられるか分かると思いますが、上司と喧嘩してイヤになったから辞めるとか子供じみた理由で同じ仕事をしている友人が即日辞めるとか言い出した時に、がんばれよと言って笑顔で見送れる人がどれだけいるでしょうかねえ(^ー^;A