スパロボL記念 イクサー1の部屋

戦え!!イクサー1 (act.1)(前編)

戦え!!イクサー1(ACT1)(前編)


平凡な女子高生、加納渚は登校途中でおかしな格好をした美少女に出会う。大して気にもせずに学校に向かった渚だが、この日から彼女の周りで奇妙な事件が起き始める・・・

オリジナルビデオアニメーションの金字塔として20年前のオリジナルアニメ黎明期を支えた傑作ですw


女子高生・加納渚とイクサー1

(なに、この子。おかしな格好。何かのコスプレかな?)

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平凡な女子高生、加納渚は、とある朝の登校途中、公園で奇妙な格好をした美少女に出会います。
これがイクサー1と加納渚の出会い。

イクサー1の声は山本百合子さん。加納渚は荘真由美さんです。

お二人とも最近では余り聞かなくなりましたが、20年以上前になるオリジナルアニメの黎明期を支えた声優さんではないでしょうか。アニメ作品で彼女の声は結構聞いていた気がします。

そして山本百合子さんはこの他では「ダンクーガ」の結城沙羅役があり、そっちの方が有名でしょうけど、私にとって山本百合子さんと言えばもうイクサー1であり、荘真由美さんといえば加納渚なんですよ。そのくらい、この二人の声は当時の私には印象的でした。

特に山本さんの憂いのあるハスキーな声は当時学生だった私には衝撃的でした。アニメといえばガンダムくらいしか見たことない私がなんでこの作品を見ることになったかそのきっかけはまるで覚えてないのですが、この作品と共にこのお二人の声が凄く印象に残ったのを覚えています。


この出会いは渚にとってすぐに忘れてしまう出来事に過ぎなかったのですが、この日、渚は奇妙な体験を立て続けにします。
授業中に突然周囲が真っ暗になって怪物に襲われたり、昼休みに屋上で遊んでいると突然友人たちが奇妙な仮面を被った怪物に変身したりと、僅か数時間の間に夢か現実か分からないような体験を続けますが、その度に、朝出会った奇妙な格好の美少女=イクサー1に助けられます。

渚を襲う怪物たちは、実は地球を侵略に来た宇宙人の尖兵だったのです。
この種族はクトゥルフ。理村さんの好きな神話のクトゥルフとは何の関係もありませんw

遥かな昔、彼らの母星が爆破したため、新しい住居を探して宇宙を旅していた種族です。そして地球という即時住居可能な惑星を見つけたため、人間を絶滅させて自分たちが住もうとしていたということで、まあ、つまりはマクロスFの人類と同じってことですわなw

この種族の長がサーバイオレット。そして、そのサーバイオレットを影で操るのが、謎の生命体ビッグゴールドです。

ビッグゴールドとサーバイオレット

「申し訳ありませんビッグゴールド。まさかイクサー1が我々より先にあの星に潜入しているとは思いませんでした」

「・・・・・・」

「わ、分かりました、ただちに「ディロスシータ」の射出準備にかかります」

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このビッグゴールドが諸悪の根元なのですが、1巻ではこれには全く触れておらず、単にサーバイオレットとテレパシーで意思を疎通させるボスというくらいな描写しかありません。

そしてサーバイオレットの声は今は亡き塩沢兼人さん。この方の中世的で妖艶で、どこか狂気を含んだような声はまさに魔術的でしたね。氏の後を受け継げるような声色の方は恐らく永遠に現れないでしょう。
この声を男性が出していると知った時には驚きましたねえ。この作品で氏を初めて知ったのですが、女性だと思ってましたからね。
そしてマ・クベと同じ声優さんだと知った時にも衝撃だったw

このビッグゴールドとサーバイオレット、そしてイクサー1は密接な関係があるのですが、それが分かるのは後日なのでここでは割愛。


一方、イクサー1に助けられて無事家に辿り着いた渚は、自分の今日の体験が夢か現実かの区別も付かずに怯えますが、持ち前の陽気さからか、一晩寝ると昨日のことなど夢の出来事だったと気にも留めませんでした。
しかし、和やかな日曜の朝を、家族で楽しく朝食を取ろうとしていた時、今度は目の前で母親と父親が怪物に変身してしまいます。

「いやああ!パパ!ママ!!」

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それはまるで怪物が父母の体内から現れたような奇怪さで、周囲は破裂した父母の頭や胴体で血まみれ。一瞬にして阿鼻叫喚の部屋と化します。


この当時くらいからスプラッタモノの洋画が放映されるようになり、こーゆーグロい描写が結構テレビや映画で見られるようになりました。(私が見始めただけかもしれないけど)

分今だとNGになるんじゃないでしょうかw

この時、イクサー1は異空間に閉じこめられ、強化された怪物と闘っていたためにすぐには助けにこれませんでした。
その敵をようやく倒し、異空間から脱出して渚の元に駆けつけ、寸でのところで救出に成功します。しかし、渚が怪物に乗っ取られる寸前であったため手段を選んでいられず、渚の目の前で、かつて父母だった形のものを真っ二つにしてしまったことで、渚の心に不信感を植え付けてしまいます。

「大丈夫ですか、渚?」

「だ、誰なの・・・・あなた」

「私はイクサー1。あなたの味方です」

「パパとママはどうなったの?」

「・・・・ごめんなさい、渚。私が油断したばかりに、ご両親があんな姿に。寄生されたのです。一度体を乗っ取られたら、もう助かりません・・・・」

「どうしてこんなことに・・・・」

「・・・・わたしが貴女を「パートナー」に選んだからです。渚、クトゥルフがこの星を狙っているのです。私と一緒に・・・・きゃあ!」

「返して!パパとママを返してよ!!」

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イクサー1は渚に状況を説明しますが、両親が化け物になって今目の前で惨殺された現場で、そんな話をしても当然聞き入れてもらえません。
渚は状況は全く理解できないものの、あの怪物が両親が寄生された慣れの果てで、それをイクサー1が惨殺したという事実は受け止めれたようで、イクサー1を罵倒して彼女を殴りつけます。


これを見ていた当初は渚もうぜえヤツだなあと思ってたけど、今見ると、こんな状況でいきなり宇宙人が攻めてくるから力を貸してくれとか言われても怒るよなあw(^ー^;A
まあ、父母の姿形をしているというだけで、顔や身体はもう昆虫とかの方が近しい生物に変わっちゃってるから、自分の目の前で変身されたりしなければ渚も落ち着いていられたでしょうけどねえ。


そしてこうしている間にも、クトゥルフの母船からは、戦士コバルトの操縦するディロスシータが射出され、渚のいる日本に降下してきました。

ディロスシータ

「あれは・・・・・なんだ?」

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「出てこい、イクサー1」

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クトゥルフの使う戦闘用メカ・ディロスシータ。この1台しかこの作品では出てこないのですが、設定としてはクトゥルフの使用する対イクサー1用のメカのようで、クトゥルフたちの最終兵器に近いメカのようです。

そしてこの降下してきたディロスシータを見上げる群衆の映像ですが、ぱっと見て分かる人には分かるように、左からカミーユ(似)とファ(似)とテツオ(似)とキャオ(似)です(笑)

昔のアニメは別作品のキャラを群衆とかに紛れて出すという行為が流行っていましたねえ。「うる星やつら」や「ガンダム」にもよく見られておりました。お遊びのつもりだったのでしょうけど、作品の質を著しく貶めるような行為だなあと私は好きではなかったですね。

そしてこのディロシータのパイロットはクトゥルフの戦士コバルト。ちなみに、クトゥルフは女性だけの種族で、当然女性同士の百合世界がノーマルな世界ですw このコバルトも出撃前にセピアという恋人の女性とアレをしてきた所ですw まあ、キスくらいで直接的な描写はないですけどね(^ー^;A

後編に続く

戦え!!イクサー1 (act.1)(後編)

前編からの続き


イクサー1を挑発するように街を破壊するディロスシータ。イクサー1は渚を強引に連れてその現場にテレポートします。

イクサーロボ

「イクサーロボを呼びます。渚、一緒に闘いましょう」

「イヤよ!どうして私があんな化け物と!!」

「この星でイクサーロボと「合体」できるのはあなただけです!」

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イクサー1と渚の目の前の空間が稲妻が走ったように割れ、そこから出てきたのは一体のロボ。


いあ、格好悪いとか言うなw 確かに1巻のイクサーロボは格好悪い! でもね、2巻以降は大張正己さんがメカ作監してめちゃめちゃ格好よくなるから! 1巻で格好悪いとか言って見るの止めちゃダメなんですよ~~・゚・(ノ∀`;)・゚・
このシーンだって最後まで見れば実は味があるって分かるんですよ。渡辺宙明さんのBGMがもう気分を高揚させてくれて期待感をすげえ煽るんです!


嫌がって逃げ出す渚ですが、イクサーロボとイクサー1は強引に彼女をコックピットに乗せてしまいます。

コクピットで裸になるのは仕様です

「きゃあ! 何よ、これ!」

「イクサーロボの中です。渚、私と「シンクロ」してください」

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コクピットの中と言っても、渚のいるのはイクサーロボの胸に当たる部分で、羊水に満たされた空間です。まあ、現代風に言えば、LCLで満たされたエヴァのエントリープラグの中みたいなもんですw そして服が脱げるのは、今も昔も変わらずに仕様ですw
だけど、頭部のコクピットにいるイクサー1は脱がないんだよねえ。イクサー1も脱いでくれないとバランス悪いよな(おまえ最低w


イクサーロボで立ち向かうイクサー1と渚ですが、パワーはディロスが圧倒的に上で、火力もディロスが強力とあり、イクサーロボは全く手も足も出ません。

渚、覚醒

「渚、力を下さい。あなたの力を!」

「いやよ!ここから出して!」

「渚!なぜ貴女は自分のことばかり考えるのです。自分の生まれた星を守りなさい!亡くなったご両親の仇を取るのです!」

「パパとママの・・・・仇。・・・・・・パパ、ママ・・・・・・許さない、許さない」

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「でていけえええええええ」

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イクサー1一人で搭乗している時、イクサーロボには兵器はなく、肉弾戦のみのロボです。しかし、渚が乗ることでイクサーロボに隠された様々な機能が使えるようになるってことのようです。

このイクサーロボ、名前からしてイクサー1専用の機体に見えますが、実はイクサー1が別の種族から受け継いだ兵器であり、元々全機能を使えるわけではなかったのです。しかし、イクサーロボと波長の合う誰かをその体内に受け容れた時、隠された力が発揮できるというような設定でした。
実際、このイクサーロボを入手するストーリーはマンガで明らかになるはずでしたが、1巻が出た時点で雑誌が廃刊になり、その入手エピソードは設定のみでしか分からなくなってしまいました。
なぜ渚なのかというのは、結果的には「たまたま波長が合った」としか言いようがないようです(^ー^;A

しかしこのメカ描写は圧巻でしたよw 今のようにCGなどない時代ですからね、イクサーロボのビームに吹き飛ばされるディロスが、両サイドのビル群に手をやって吹き飛ばされまいとするのですが、ガラスや壁を粉々にしつつ遥か後方まで吹き飛ばされてく描写がすごく細かいんですよ。ガラスの破片からコンクリの欠片まで細かく描いていて、それが動いてるんですから驚愕ものですよw

このシーンは私には衝撃的で、何度もビデオをスローにして確認したものです。今だったらCGで一発ですが、それを一つ一つアニメーターさんが描いていたとなるともう芸術的ですらありますよw


「な、なんだ? この力・・・・・」

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大破したディロスにイクサーロボがゆっくり近づいていくのですが、この歩くシーン一つとっても善く出来てるんですよ。戦闘で地面がボコボコになってるので、イクサーロボの足首が微妙に傾きながら歩いてくるんですね。一歩進む毎に違う角度に歪んでいたりして、デコボコ道を歩いてきてる!って感じがスゴイでてるワケです。

そして渚の大声一過、イクサーロボのパンチがディロスの顔面を破砕するのですが、この時も、ディロスが怯えたようにつつっと後方に身を移した直後にドカッ!っと顔面が破砕され、まるで怯えた生物が一撃の下で首級を刎ねられたようなインパクトがあるんです!

この戦闘シーンは今見ても圧巻だよなあ。絵としてのクオリティは確かに今とは比べものにならないくらい低いんだけど、動きがスゴイんですよ。今のアニメでCG使わずここまで細かい動きが出来ていたのって「ギアス」くらいじゃないのかなあ。

こうしてディロスを退けた所で第一巻が終了。第二巻に続きます。

もう20年以上前、オリジナルビデオアニメの黎明期に輩出された金字塔的な作品です。これより前のオリジナルアニメって、確か「レダ」と「メガゾーン23」しかなかったんじゃないかな?

この作品が結構売れたので続々とオリジナルアニメが出来るようになり、Zガンダム放映も相まってアニメブームを巻き起こしました。

当時学生だった私はアニメは見ておらず、この作品をどうして見たのかまるで覚えてません。確か当時少なかったレンタルビデオ店でたまたま貸していただけだと思うのですが。

しかし、この作品を見てアニメにどっぷりとハマリ、以後今までずっとアニメ好きになってしまったわけで、私の運命を変えたと言ってもいい作品です。
実際、1巻は大したことないのですが、最終巻の3巻を見終わった直後は、「俺、アニメータになる」とかマジでほざいていましたからね(笑)。どんだけ影響されたんだよw

いあ、だけど実際3巻のイクサーロボの戦闘シーンは、未だに私の中でロボ戦闘の最高峰ですからね。私の中ではギアスやガンダムよりもずっと上にランクしてます。

深夜アニメ見れないので暇つぶしに描くつもりだったけど、当時を思い出していろいろ描いていたら前後編になっちゃいましたね(^ー^;A

とりあえず明日も暇なら第2巻をレビューしますか。3巻まで書けないと中途半端で面白さが伝わらないだろうし。3巻レビューしないと中途半端なので消すかもw

戦え!!イクサー1 (act.2:イクサーΣの挑戦) (前編)

戦え!!イクサー1 (act.2:イクサーΣの挑戦) (前編)

ディロスシータを退けたイクサー1と渚。しかし、クトゥルフは直ぐに戦略機動要塞ノヴァを地上に降下させ、地球制服を着々と進行させていた。

イクサー1はノヴァを破壊すべく、イクサーロボに一緒に乗って闘ってくれと渚に頼むが、渚は頑なに拒絶し、戦闘を拒否し続ける・・・・

戦略要塞ノヴァと司令官セピア

「「ノヴァ」降下完了しました」

「よし、ただちにディロスシータを回収せよ。イクサー1の接近は絶対に許すな。ディロスは回収後、分析室へ」

「はっ」

(・・・・とうとう来たわ、コバルト。貴女の仇はきっと取ってみせる)

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クトゥルフの戦略要塞ノヴァが日本に降下。これにより、世界各地に怪物(ヴォイド)たちが展開され、日本のみならず世界中で怪物が人を襲い始めます。
ちなみに、一辺数キロの四角錐の巨大要塞が着地した東京(たぶん)はこの時点で壊滅しておりますw


司令官のセピアはコバルトの恋人w もちろん女性オンリーの種族なのでそれはノーマルです。
でも、1巻では完全「受け」だったのに、コバルトが死んだことで戦士として目覚めざるおえなくなってしまいました。


このセピアも一介の兵士からいきなり司令官に抜擢されてんで、クトゥルフの人事配置ってのはかなり適当なのかもしれません(^ー^;A まあ全員がサー・バイオレットの指揮下で完全なる兵士として育てられたんで、誰もが英才教育を受けてるのかもしれませんがw

ちなみに、クトゥルフの母船はかつのて居住惑星の衛星(地球でいう月)を改造して宇宙船としており、大半の者は新たな居住惑星が見つかるまでコールドスリープされており、セピアやコバルトのような兵士として育てられた者が僅かにいるだけです。
まあ、実は、元々他の星を侵略する意思がなかったからなんですが、その話は後ほどw


異空間のイクサーロボ

「渚・・・・」

「・・・・きゃ! ひどいわ!また私をロボットに押し込んだのね!」

「貴女の衰弱が激しかったのでここで休ませたのです。渚、イクサーロボでクトゥルフの要塞に突入します。私と一緒に闘ってくれますね?」

「いやよ!」

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ノヴァの降下を確認したイクサー1は、ついにクトゥルフが本気になってこの星を侵略しようとしていると確信し、渚に一緒に闘ってくれるよう言いますが、渚は即答で完全拒否w


まあ、確かにほとんど事情を説明してくれないもんねえ、イクサー1は(^ー^;A イクサー1にしてみれば、ずっとクトゥルフの侵略から多くの星を守ってきたので、当然、この星でもみんな協力してくれるだろうと思っているのでしょうけど。
この完全拒否の姿勢が昔、渚を好きになれなかった原因の最たる理由なんですが、今見るとやっぱイクサー1の説明不足な面がw まあ、この時の渚だと、事情を説明しても諒解は得られなかったでしょうけどw

それはともかく、このイクサーロボの全体像を見てくださいよ! 1巻とはまるで別のマシンでしょ! 最初見たとき、これがイクサーロボだって気付かなかったもんw 2巻以降、メカが異常に格好良くなっているのは、作画監督の大張正己さんの所為なんですねえ。
この肉感的なボディーに筋肉質のラインは芸術的でしょ? ミケランジェロの彫刻をみているような躍動感あるメカは、今ではよく見られるようになりましたが、この当時はまさに衝撃的でした。

だってロボの手足と言えば直線ってのが当たり前だったのに、この肉体のように曲がった独特のフォルムを見てくださいよ!これこそ、オーバリズムと呼ばれた大張さんの芸術的ロボの形ですよ。
ドラグナーのオープニングとか神だったからなw

「わたし、闘わないって言ったでしょ!」

「え!? どうしたのですか、渚?」

「渚、渚って気安く呼ばないで!わたし、闘わないって言ったでしょ!」

「渚・・・・ごめんなさい。あなたはちゃんとディロスと闘いました。あの時、私と「シンクロ」したではありませんか」

「なに言ってるの? 出さないと許さないから!」

「・・・・どうしても、ダメですか?・・・・渚」

「気安く呼ばないで!」

「あ・・・・はい」

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イクサー1は、ディロスとの戦いでイクサーロボが凄まじいパワーを発揮したのは、渚とイクサー1がシンクロしたからだと思っているようですが、実は違うんですねえ。まあこれは3巻で明らかになるのですが、これはたぶん、イクサー1自身もイクサーロボについて詳しく教えられてないためでしょうね。
前述したように、このイクサーロボはイクサー1の専用機ではなく、どこかの種族から譲り受けたものなので、彼女も「使える」というだけで、その本来の力については詳しくしらないのです。

そしてこの時、渚にキレられてしおらしくシュンとなるイクサー1がとってもラブリー☆なのですよw やはり細かな仕草や表情もさることながら、山本百合子さんの憂いのある声がぴったりなんですよ。どこか不幸を背負ったような、いたいけで物悲しい少女の切なる声という感じで、もう彼女の声をここに載せれないのが残念でなりませんw これは聞いてもらわないと分からないんですよねえ(^ー^;A


イクサー1はコスプレ好き

「な、何よ、この格好!?」

「それは、あなたを守るためものです」

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戦闘を断固拒絶する渚を、イクサー1は渋々彼女のいた街に戻しますが、服が溶けてしまった上に、彼女の力ではクトゥルフの戦闘怪物に対向出来ないため、専用のスーツを進呈。というか強制着用w

もはや戦闘用というよりも完全に趣味ですなw まあイクサー1もたぶん百合なんでしょう(笑
でなきゃ、こんな露出の多い服にしないもんねえww


そしてイクサー1はノヴァに進入するために渚と一端ここで別れます。

人気が全くなくなった街を徘徊している途中で渚はクトゥルフに身体を乗っ取られた警官に襲われますが、このミニスカ戦闘服によって撃退。逃げるように自分の家に向かいますが、その途中で一人の女の子とその母親に出会います。

小夜子

「ママ!ママ!しっかりして!」

「あ、あなたたち・・・・まさか」

「ママを助けて! ママが死んじゃう!」

「ママ?・・・・・」

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渚が帰路の途中出会ったのは、奇跡的に怪獣たちの寄生から逃れた一組の親子。母親が疲労で倒れてしまって娘の小夜子が泣き叫んでいる場面に出くわした渚は、最初は怪獣たちが彼女を乗っ取って芝居をしているのではと疑いますが、小夜子の必死の様を見て、二人を助けて家に招き入れます。

しっかりロリキャラも出てきたけどいかがでしょう(笑

まあ、あまり食指の動くキャラじゃないのですがw


ほっと一息ついた小夜子のママは眠ってしまい、やんちゃな小夜子は渚とふざけ合って遊ぶのですが、その最中に、やはり家に寄生していたヴォイドに襲われます。
何とかイクサー1からもらたミニスカ戦闘服で切り抜けるのですが、眠っていた小夜子ママは手遅れで寄生されてしまいます。

「小夜子・・・・・小夜子・・・・」

「ママ!?どうしたの!? ママ!!」

「小夜ちゃん、お母さんは・・・・お母さんはもう・・・・」

「さ・・・・よ・・・・・こ・・・・・・・」

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この小夜子ママが寄生されるシーンもグロくて怖いんですよねえ。
襲われた渚たちが小夜子ママの元に戻ってみれば、小夜子ママは触手のようなものを吐き出して口がべろんと剥けちゃうわ、腕が徐々に溶かされて触手になってゆくわで、その変化はまさにホラー映画を彷彿とさせるものがありましたw
さすがにキャプるとキモいので載せませんが、身体がぐちゃぐちゃになって服を破って触手が渚たちを襲うシーンなどは小さい子が見たら泣きますw

渚の決意

「お姉ちゃん、怖いよ!」

「見ちゃダメ!ああ・・・・守りたい、せめてこの子だけでも・・・・」

「渚お姉ちゃん!!」

(どうしたらいいの・・・・私に力があれば。もっと強い力が・・・・強い力が!!)

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小夜子だけでも守りたいという渚の悲愴な願い。その願いを叶えたのはイクサー1ではなく、イクサーロボでした。

「イクサーロボ!?」

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渚たちの周囲を囲んでいたヴォイドを瞬間に四散させ、渚たちの前に現れたのはイクサーロボ。

ここで渚の声を聞いて現れたのが、イクサー1でなくてイクサーロボってのがミソですw まあイクサー1はこの時、後述するイクサー2との戦闘で大忙しだったので、声が聞こえても助けにはこれないんですけどね(^ー^;A

第二巻冒頭でイクサー1が「わたしとシンクロしたじゃない?」と問うていましたが、実はこの時点で渚はイクサー1とは「シンクロ」してないんですね。
ではなぜイクサーロボが助けに来たかというと、渚が「シンクロ」していたのはイクサー1ではなくイクサーロボだったからです。
イクサー1は渚とイクサーロボが「合体」したと表現してましたが、実はイクサー1の勘違いだったんですわw そしてこれが、物語の最後のクライマックスへと続く伏線となっているんですねえw

だからこの時、渚の悲愴な声に答えたのはイクサーロボだったワケです。イクサーロボには自我と呼べるものはありませんが、「シンクロ」した人間を無条件に救い出すというプログラムのようなものが課せられているのでしょうね。

そしてこの登場シーンがまたしびれるんですわw 渡辺宙明さんのBGMはホント神掛かってましたw トランペットの爽々とした音色と共に現れるイクサーロボに、しびれないロボ好きはいないですよ!ヽ(´∀`)メ

後編に続く

戦え!!イクサー1 (act.2:イクサーΣの挑戦) (後編)

前編の続き


一方、ノヴァに潜入しようとしたイクサー1ですが、ノヴァに近づいた所で、異空間に強制転移させられてしまい、そこで戦闘用のヴォイドと対決させられます。

イクサー1vs戦闘用ヴォイド

「ヴォイド!新型か!?・・・・・・迅いっ!?」

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イクサー1の戦闘データを元に作られた新型のヴォイド。ヒューマノイド形式ですけど、実際の中身はあのグニャグニャの妖怪たちです。プロテクターが人間型をしているのでこういう形になっているだけのようです。
この戦闘シーンもなかなかよいのですが、基本的にイクサー1がビームを出して対抗するのでいまいちですねえ。とどめはパンチだったので、どうせならずっと肉弾戦がよかったんですがw
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ところが、さらにもう一体のヴォイドが出現。連戦にイクサー1の疲労は激しくなり、次第に追い詰められていきます。
しかしこの時、日本の残存防衛部隊がノヴァに攻撃を仕掛けていました。ノヴァの戦闘力の前に残存部隊は瞬殺されてしまうのですが、この時、殲滅に大出力の兵器を使ったため、イクサー1とヴォイドが戦闘をしている異空間にひずみが出来てしまい、現実世界に戻ってきてしまいます。
異空間であればノヴァから直接パワーをもらって最強なヴォイドですが、通常空間に戻ってしまうと強さは半減してしまいます。
この隙にイクサー1は反撃。見事ヴォイドを倒します。

決着

「ありがとう、戦士たち。この星は、私が必ず守ってみます」

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このセリフが格好いいのですよw やはり文字で書くと大したことないのですが、山本百合子さんの臨場感に満ちた悲壮感に満ちあふれた声でこう言われると、一矢も報いれずに死んでいった名も無き日本の兵士たちも浮かばれるってもんです。

やはりねえ、この作品の良さの半分は山本百合子さんの声優としての技量だと思います。
でもたぶん、この時はかなりノッてたと思うんですよ。なぜなら後日発売された1~3巻をまとめた総集編ではアフレコをやり直しているのですが、この時は全然セリフに臨場感も悲壮感もないんです
だから、見るなら絶対に総集編は避けてください!(たぶん、もうどこもレンタルとかしてないけどw


ここでホッと息をするイクサー1ですが、さらにここで強敵が出現!ってか、今までのはただの前座でこれがメインなんですw

イクサー2

「こんにちは、お姉さま。私はイクサー2。貴女の妹・・・・・私はビッグゴールドの娘。だからお姉さまの妹」

「ビッグゴールド!? それは違う!!」

「私は貴女を殺すために作られた。ただ、それだけ・・・・来い、イクサー1」

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ここでイクサー1のライバルとも言うべきイクサー2が登場!

イクサー2は、イクサー1を倒すためだけに作られた人造人間。人造人間という点ではイクサー1と同じであり、クトゥルフの作った人造人間という点では、イクサー2は確かにイクサー1の妹。
しかし、実際は違うのですが、これもまた後ほどw


もうね、この登場シーンが格好いいんだわ! 渡辺宙明さんのBGMが相まって、いかにも強敵って感じで現れるんですよ。メロディーラインの機軸は口笛で指を弾くようなテンポで現れる様は、一昔前のライバル登場って感じで我々世代はゾクゾクしちゃうんですよねえ。
元ネタもイクサー1をキカイダーとすればイクサー2はハカイダーの立ち位置ということで、そのライバル性がこの一場面だけで成立しちゃってんですねえw

そして何と言ってもイクサー2の声優が戸田恵子さんなんですよ! 戸田さんと言えばアンパンマンやマチルダさんの声からショムニなどのドラマ、そして三谷映画には欠かせない女優さんとして有名ですが、私の中では戸田さんはずっとイクサー2なんです!
それくらい、このイクサー2の戸田さんの声はハマリ役なんです。冷たくて気高い孤高の女性という声にはぴったりで、もうイクサー2は戸田さん以外には考えられませんw

「どうした? もう終わりかイクサー1。立て。私は弱いヤツは嫌いだ」

「くっっ・・・・・」

「・・・・そう、それでこそお姉さま。殺し甲斐がある!」

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もうこのドSなイクサー2の冷笑と声に対し、ドMっぽいイクサー1の表情がたまらんのですわ(変態かw

イクサー1とイクサー2はタイマン勝負を開始。しかし、イクサー1のスペックを元に作られたイクサー2は、あらゆる面でイクサー1を凌いでおり、イクサー1はまたも一方的にやられ続けます。

正義の味方のくせに、結構弱っちいのもイクサー1の魅力ですw

そしていよいよイクサー1にとどめを刺そうかという時、突如、彼方の空間に亀裂が走るのをイクサー2は見てとり、判然と悟ります。

「・・・・・イクサーロボ?・・・・そういうことか。イクサー1、おまえのパートナーが呼んでいるぞ。合体したらどうだ? セピアとの約束もある。とどめはイクサーΣで刺してやるよ」

「・・・・・渚?」

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異空間が避けてイクサーロボの現れる前兆を見て取ったイクサー2は、イクサー1のパートナーである加納渚がロボで決着を付けようとしていると悟り、さらにはセピアがコバルトの無念を晴らしたがっているのを思い出し、メカ戦で勝負だ!ということになりますw

この高飛車なイクサー2の態度とイジメられっこ然としたイクサー1がたまらんですw

イクサー1と渚

「・・・・渚、あなたがイクサーロボを?」

「イクサー1・・・・私、闘う」

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小夜子を守らなければならないという決意と、彼女を助けてくれたイクサーロボに報いるため、渚は自ら望んで戦闘に向かうことに。

しかし、その二人の前に現れたのは、イクサー2操る最強のメカ・イクサーシグマ!

イクサーΣ

「これぞ我が分身、イクサーΣだ!」

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「行くぞ、セピア。おまえの力は地球人の小娘よりも遥かに勝っているはず。イクサーロボなど、敵ではない」

「はい、イクサー2。この時をどれほど待ったことか。コバルトの無念、はらして見せます」

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イクサーロボと対峙するのは、イクサー2専用に作られたイクサーΣ。作りはイクサーロボと同じで、頭部に操縦者であるイクサー2が乗り込み、LCLの満たされた胸部にセピアが乗り込んでエネルギー増幅の役割をするようです。

もうこのイクサーΣがいい! マントですよ、マント! 後にはクロスボーンガンダムとかサンドロックとかマスターアジアとかもマントを着けたロボに乗りますが、私の記憶の限りではロボにマントを羽織らせたセンスはこの作品が嚆矢だと思います。

もうね、このセンスがたまらんかったですわw ロボにマント!?ってスゴイ衝撃だったなあ。

さらにこのイクサーロボの格好良さw もうね一巻と全然違うんですよw
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ホラホラ!ヽ(`Д´)ノ めちゃめちゃ格好いいでしょ!(興奮しすぎw


でも2巻はここで終わっちゃうんだよねえ。こんな戦闘寸前のよい所でですよw もう3巻が待ち遠しくて待ち遠しくて、ホントにまさに指折り数えて待ってましたからねw

2巻はイクサー2の登場がメインです。もう戸田さんの声のイクサー2は私の中で最高の敵キャラでありライバルキャラですよw

戦闘シーンはさすがに今見るといまいちなんですが、当時としてはもう驚きのクオリティで、動きだけみれば今のアニメにも勝るとも劣りません。
もうね、動きの見せ方が今のアニメと違って巧いんですよ。戦闘シーンなど、今は遠望⇒近望をカットごとに見せるのですが、これはカメラを一気に近づけたようにして近寄ったり遠のいたりするので、こっちまで動いてるように見えるんですねえ。まあ、見づらいと言えば見づらいのですが(^ー^;A

そして何と言ってもイクサーΣ、マント羽織ったロボなんてセンス当時ではもうカルチャーショックでしたよw
この作品を見て、アニメーターになるとかほざいていた身の程知らずな自分を思い出しますww

戦え!!イクサー1 (act.3:完結編) (前編)

戦え!!イクサー1 (act.3)(完結編)(前編)

イクサーロボの前に現れたのは、ビッグゴールドが対イクサーロボ用に作り出したイクサーシグマ。そのスペックはイクサーロボを遥かに凌駕し、イクサーロボは一方的に苦戦を強いられる。
しかし、小夜子を殺されたと勘違いした渚の悲しみを受け取ったイクサーロボは、その秘められた無限のパワーを開放する・・・・



イクサーロボvsイクサーシグマ

「きゃああ!!!」

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イクサーシグマが身体の周りに浮遊させている金属製の球は、対象物体に衝撃波を加えるのか、それとも爆発を誘因させるのか、銀球が煌めくたびにイクサーロボの身体が爆発を始めます。

この兵器も結構衝撃的だったんだよねえw 自分の周囲に浮遊させている銀球が武器になるって発想はなかったからね。てっきりビームを反射させる程度のものかと思ってたので、これが攻撃用の兵器になるってので驚きました。

このイクサーシグマとイクサーロボは、ぜひ「スパロボ」に出して欲しいのだがなあw 密かにずっと待ち続けているのだが・・・。「ゼオライマー」が登場するくらいだから、イクサーロボだって登場してもいいのにw


そして銀球の爆発に耐えていたイクサーロボが、反撃に出ます。

「渚、落ち着いて・・・・」

「来るぞ、セピア」

「はい!」

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イクサー2の表情も3巻目になると麗しいほどに美しくなりますw キャラクター作画監督の垣野内成美さんの渾身の原画が美しいのですわw 特にイクサー1とイクサー2の美しさは神掛かってると思う。

さらにここにメカ作画監督の大張正己さんの渾身のイクサーロボが加わるからもう無敵ですよw

イクサーロボは自分の身体からオーラのようなものを出して銀玉を破壊するのですが、この描写がスゴイのですわ。
第一巻の同じオーラを出す絵と比べるとよく分かります。
左が3巻、右が1巻です。
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ほら、このイクサーロボのポージング一つとってももう凄まじいクオリティとポーズなのですわw
腕を交差しているだけなのに、こんなにも絵になるポージングになるってのはもう天才ですわなw
第一巻の描写も悪くはないのですが、やはりこの大張正己さんの描写に比べるとセンスの面で数段劣ってしまいますからな。
この悶えるように身を震わせながら身体からオーラを出すイクサーロボってのは、私が今までに見たロボの中でも最も美しいポーズの1つですw

そしてもう、ここからは怒濤の戦闘なので、いきなりキャプが多くなりますw

全身からオーラを出して銀球を破壊したイクサーロボは、そのオーラを両手に集結し、今度はイクサーシグマにビームのように叩き付けます。
しかし!

「!?・・・・・・そんな」

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イクサーロボ渾身のビームをいともあっさり反射。周囲の街が衝撃波だけでボロボロの廃墟と化すのに、イクサーシグマには傷一つありません。

まあこれはイクサーシグマのマントのせいなんでしょうなw これは「クロスボーンガンダム」も使っていたABCマント(アンチ・ビーム・コーティング・マントだったかな?)と同じ原理なのでしょうなw クロスボーンガンダムが発表されるのは、この作品から10年以上後ですけどねw

イクサーロボの必殺技・イクサービームをあっさりはじき返されて愕然とするイクサー1。
そこに、今度はイクサーシグマが攻撃を掛けます。

「!!はうっ!!」

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天空から降り注ぐ一筋の雷光。それはイクサーロボの右腕を方からもぎ取るほどの威力。

この何もない空間から電光のようなものを生み出して敵を攻撃するってのはクトゥルフの兵器として今までに何度も出てきてるんですが、この天をつんざくような威力はまさにイクサーシグマならでわw

そしてまた、このイクサーロボがメチャ格好ええんですわw

もぎ取られた腕が地面に落ちる時に血や筋肉のようなものが見えたり、腕から血のようなものを噴出させて悶えるイクサーロボの姿なんて美しすぎて何度見ても飽きませんw
肩を押さえながらググっと身を傾けて膝を突く描写など、まるで人間そのものですからなw 

ガンダムやマジンガーZくらいしか知らなかった時代に、こんな描写のシーンを思いつけるのかと、これを初めて見た時には私自身愕然としたものです。この余りに美しいイクサーロボの動作に完全に惚れ込んだ瞬間ですw


イクサーロボと身体を合体させているイクサー1は、イクサーロボの腕が粉砕されたことで自身の腕まで破壊的な痛手を被ります。これはエヴァと同じく、シンクロ率が高い状態でメカが衝撃を受けると操縦者も痛みを伴うというやつですw

これにより、イクサーロボの戦闘力が半減したと見てとったイクサー2はイクサーシグマを接近させ肉弾戦に移ります。

「そんなチャチな力で、このイクサーシグマが倒せるとでも思っているのか? なぶり殺しにしてやる」

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イクサーシグマのパンチの一撃でイクサーロボは吹き飛ばされ轟沈!さらに、倒れるイクサーロボを足で踏みつけると、イクサーロボにヒビが入ってきます。
ビッグゴールドが対イクサーロボとして作り上げただけあって、そのスペックはイクサーロボを遥かに凌駕いているのです。

しかし、スペックは上でも、そのポテンシャルまでビッグゴールドは見抜けませんでした。

イクサーロボがやられそうになる様を見た小夜子が、足蹴にされるイクサーロボに向かってエールを送るのですが、それに気付いた3人が3様の声を挙げます。

「あ、お姉ちゃん!渚お姉ちゃん! 負けないで!お姉ちゃん!」

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「・・・・・なんだと?」

「小夜ちゃん!? 出て来ちゃダメ!!」

「子供? どうしてこんな所に??」

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イクサー1からもらった防御用リングを着けているとはいえ、戦闘しているロボ2体のすぐ近くまで駆け寄った小夜ちゃん。
渚はビックリしてすぐに逃げるよう叫び、セピアは子供がこんな所にいることに驚いて動揺しますが、イクサー2だけはそのちっぽけな存在にムキになります。

セピアが小夜ちゃんを見て動揺するのは、やはりクトゥルフにも同じように子供を慈しむという性質があるのでしょうね。
というか、元々、彼女たちは本来は戦闘などしない種族なんですねえ。それがなぜこうなったか、それは後述します。

そしてムキになったイクサー2は、イクサーロボを放置して小夜子に向かいます。

「イクサー2、相手は子供です! それよりも、イクサーロボにとどめを!」

「殺す!!」

「ああ!!」

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小さな子供を躊躇なくイクサーシグマで踏みつけるイクサー2。その残忍な所行にセピアは驚愕し、一気に彼女のトーンはダウンしてゆきます。
このイクサー2の狭量さは本来なら醜いものなんですが、悪役に徹する役柄である以上、この彼女の行為は致し方なし。この残忍に微笑む鋭利な顔もまた素敵なのですわw

そして小夜子が踏まれるシーンを見た渚はセピア以上の衝撃を受けます。
その渚の悲しみを受けて奮起するのがイクサーロボです。

イクサーロボはイクサー1の制御を離れてふらりと立ち上がります。

「ふん!・・・・・くたばりぞこないが。くらえい!!!」

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「!!?? バ、バカな!」

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振り向きざまにパンチをたたき込んだイクサーシグマ。しかし、先ほどは一撃でイクサーロボを吹き飛ばしたというのに、今度はイクサーロボに左腕一本で防がれてしまいます。
しかも、掴まれたイクサーシグマの右腕は、イクサーロボの握力によってヒビが入ってきます。

このシーンがまた格好いいのよ! 動いていないと伝わらないのだが、振り向きザマのイクサーシグマのパンチの描写といい、それをがっしり受け止めるイクサーロボの動きといい、もうこの格好良さは何だよ!って感じです。百万言を費やしてもこの格好良さは伝わらないのが残念!

「うう・・・・うわあああああ!!」

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イクサーロボから今までにないほどのオーラが噴出し、その顔も戦闘モードに豹変。それに怯えたイクサー2は、イクサーシグマを体当たりさせてイクサーロボを吹き飛ばしますが、イクサーロボは倒れることなく踏ん張ってイクサーシグマと対峙します。

もうね、ここも動画で見せれないのが口惜しい! イクサーロボの顔に頬当てのようなものが加わったりと細かい描写も見逃せないのですが、白眉はこイクサーシグマに体当たりされて吹き飛ぶイクサーロボの描写です。
ただ直線的に吹き飛ばされるのではなく、本当に足を踏ん張って身をよじって体勢を立て直そうとしている身体のバランスが滅茶苦茶よく出来てるんですわw

格闘モノでもここまで緻密な吹き飛ばされシーンなどありませんからね。もうこのシーンは何度スローで見て感動していたことかw ロボ好きは是非、見て欲しいシーンです。

「決着を付けてやる、イクサーロボ!」

「渚・・・・このパワーはいったい?」

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イクサーロボが今までイクサー1が体験したことのないほどのパワーに包まれているのに対し、イクサーシグマの方は、小夜子を殺してしまったという動揺と罪悪感でセピアの集中が乱れ、そのパワーは次第にダウン。

イクサーシグマは渾身のパワーを込めてビームを放ち、イクサーロボも同時にビームを放ちます。

決着

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「セピアーーーー!!」

「コバルト!・・・・・ごめんなさい」

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空中で交差するイクサーシグマとイクサーロボのビーム!しかし、イクサーロボの放ったビームはイクサーシグマのものを粉砕。そのままイクサーシグマを包み込んでこれを跡形もなく粉砕します。

メカと言えば格闘戦してナンボと思っている私ですが、この2体の戦いはビーム兵器を打つだけという戦闘にもかかわらず、もの凄い迫力と緊張感があるのですよw しかもこの描写の美しさと言ったら、ギアスやガンダムでさえ及ばないと私的には思ってますw

このイクサーロボとイクサーシグマの対決は、私の中では「トップをねらえ」のバスターマシンの戦闘シーンに継ぐベスト2で、この20年近くこれを凌ぐアニメは寡聞にして知りませんw

中編に続く

戦え!!イクサー1 (act.3:完結編) (中編)

戦え!!イクサー1 (act.3)(完結編)(中編)

渚のパワーによってイクサーシグマを撃退したイクサー1だが、喜ぶのもつかの間、今度は渚に興味を示したイクサー2が渚を拉致しようと二人を襲う・・・・



実は小夜ちゃんは生きてます

「渚、あの子は無事です。私のリングが守っています」

「え?・・・・・本当? 本当なの?」

「はい」

「ありがとう。・・・ありがとう、イクサー1!大好きよ!」

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小夜ちゃんには渚がイクサー1からミニスカ服と一緒にもらったリングを渡しており、そのリングが小夜ちゃんを守ってくれているからイクサーシグマに踏まれた程度じゃ死んでいないとのことw

うん、まあ確かに小夜子にはリングが渡っていて、イクサーシグマに踏まれる前まではリングの出す球状の防御光が映ってたんですけどね(^ー^;A

ここで大事なのは、渚がイクサー1に大好きだと無邪気に言うけど、イクサー1の方はなんか真面目に受け取っちゃってどぎまぎしているという所を愛でる箇所です(笑

こうして渚はクトゥルフと闘う決意を固め、イクサー1はほっと一安心。

しかし、セピアはイクサーシグマの爆発に紛れて絶命したものの、イクサー2は爆発寸前にテレポートで脱出。
ノヴァで身体の再構築をして復活を遂げていました。

復活のイクサー2

「・・・・80%回復か。それにしても、なぜセピアは乱れたのだ?勝てるはずの戦いだったのに。イクサーロボのあのパワーはどこから?・・・つまりはあの地球人、加納渚の方がセピアより優秀だということか。・・・・渚、欲しい。イクサー1にならいつでも勝てる。だが、この屈辱は晴らせねば。レッダス!ブルーバ!」

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イクサー2の護衛専用のヴォイド、レッダスとブルーバ。ネーミングセンスはともかく、この2体もまた格好いいのよねえw
黒をバックに赤と青の身体が恐ろしくよく映えているでしょw

そしてイクサー2のプロポーションにも注目するとこですよ、ここはww


一方その頃、クトゥルフの長・サー・バイオレットはイクサー1討伐に失敗したことをビッグゴールドに報告し、いつものように恐縮して平身低頭するという中間管理職の悲しさを体現していましたが、この時、ビッグゴールドがようやく動き出します。

ビッグゴールド

「申し訳ありません、ビッグゴールド。まさか、あのようなことになろうとは」

「・・・・・」

「ビッグゴールド?」

「・・・・・もうよい。サー・バイオレット」

「!!!」

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今までテレパシーでしか語りかけてこなかったビッグゴールドが、いきなり言葉で返事をしてきたのでサー・バイオレットはビックリw しかしこの時、サー・バイオレットはある重大なことを思い出します。
それは、今から数百年も前の出来事・・・。

このサー・バイオレットが実はビッグゴールドに記憶をすり替えられていた傀儡であり、ずっと忘れていた記憶をここで思い出すのですが、いままで塩沢兼人さんの中世的で妖艶な声だったのが、島本須美さんの優しい女性の声に変わってゆくのは必見ですw

ビッグゴールドとサー・バイオレット

「果てしのない旅。この宇宙をさすらい、もう何年になるのか。それが母なる星を失った私たちの宿命だと分かっていても、あまりにも長い。眠る我が娘達に故郷の大地を与えてやりたい。・・・・そのためなら。・・・・・いや、許されぬこと。ここで果ててゆくのが、我らクトゥルフの運命であろう・・・・」

「・・・・・叶えてやる」

「!?」

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「叶えてやる。おまえの望み・・・・サー・バイオレット」

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今より数百年前、母星を失ったクトゥルフは、衛星を改造して宇宙船となし、宇宙を流離っていました。コールドスリープで数千数万という種族を眠らせた状態で、最低限の人員だけを動員して宇宙船を動かし、即時住居可能な惑星を探す旅は未来と希望を失わせるに十分でした。
長であるサー・バイオレットは、こんな旅を続けるくらいなら、どこか文明のある星を攻め滅ぼしてでも母星を得ようと、マクロスFの乗組員のような物騒なことを考えるようになっていました。
しかし、マクロスFの人員と違って元々争いを好まず善性の強い彼女はその考えを口には出さず、頭の中で思うことさえ否定していたのですが、そのほんの僅かに生じた悪性を感じ取ったのが、ビッグゴールド。

ビッグゴールドはその瘴気とも言える鬼気で近づいただけで、ただの愛玩動物を凶悪なヴォイドへと変形させる能力を有し、サー・バイオレットの記憶を奪って自分の傀儡とするや、争いを好まぬクトゥルフの民を凶悪な戦闘集団へと変えてしまったのです。

ってこう書いているとマクロスFの連中ってどんだけ悪人なんだかww

この島本須美さんのサー・バイオレットがとってもきゅーと☆なのですw 「めぞん一刻」の響子さんを彷彿とさせる母性と慈愛に満ちた女性だったようで、それが塩沢兼人さんの魔的な声へと変貌していくのは見物ですぞw


イクサー1vsレッダス

「渚、私が連れてってあげる。お母様の元に」

「まさか、渚を!?」

「お姉さまの相手はこの二人!レッダス、ブルーバ!」

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「また会いましょう、お姉さま。生きていたらね」

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レッダスがイクサー1の相手をしている隙にブルーバが渚を拉致。
助けようにも、レッダスとブルーバはヴォイドとはいえ、これも対イクサー1用に作られた今までのモノとは比較にならぬほど強力なヴォイド。しかもレッダス単体で異空間への転移が可能で、イクサー1共々、レッダスの作り出した異空間に閉じこめられてしまいます。


ここでイクサー1はレッダスにフルボッコにされるのですが、この時の山本百合子さんの声がとっても官能的なんですよw

このフルボッコされるシーンが3巻の白眉という肩もいるくらいで、悶絶しながらフルボッコにされるイクサー1のシーンは、エロさなど微塵もないくせに、えらく官能的で劣情的なんですよw

やはり声優さんの力というのはスゴイねw

しかしフルボッコにされたとはいえ、真面目なイクサー1は挫けたりなんかしません!

「負けない・・・・。渚を救わなければ!」

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フルボッコにされても立ち上がったイクサー1はヴォイドたちに共通した唯一の弱点、鎧の隙間にある彼らの本体を叩くべく、レッダスの両目に指を突っ込んでその動きを麻痺させ、すぐさま最後の力を振り絞ってエネルギービームをたたき込んで何とかレッダスを撃破。

しかし、疲労と痛みでそのままイクサー1は気絶してしまいます。


そして渚はイクサー2に拉致されてノヴァの中に。

イクサー2と渚

「ようこそ渚。私たちの要塞へ」

「どうしてわたしを?」

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渚を拉致したイクサー2は、彼女の母とも言うべきビッグゴールドに渚を会わせます。

この電撃みたいなのは、ビッグゴールドが渚のパワーの秘密を探るために身体をDNAレベルで探っているんですね。決してエッチなイタズラしてるんじゃないですw

「ビッグゴールド?」

「地球人もクトゥルフも生物的には大差がない。それがなぜ、イクサー1と接触するとあれほどのパワーが出せるのか。わからん・・・・」

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「教えてやろう、加納渚。これが私だ」

「機械?」

「遥かな昔、私は人類と共に生き、そして死んだ。だが私の源は大宇宙を彷徨い、再び命を得たのだ。その無の意識に心を与えたモノ。1つはクトゥルフの長サー・バイオレット。そして今ひとつは、我が敵・イクサー1・・・・」

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ここでビッグゴールドは渚に自分の正体が「人類の作った機械」だと説明します。なぜビッグゴールドがわざわざ自分の正体を渚に告げたのか、それは自身も恐らく理解できていないのでしょう。

実は、このビッグゴールドの源となった機械の身体は、地球の時間が数百年進んだ後、渚の子孫が作り上げたものだったそうです。
つまり、ビッグゴールドは自分の源の生みの親の祖先である渚に、無意識のうちに自分を知って欲しいという想いに駆られていたのかもしれません。

ここらへんは本来ならマンガで説明されるであったんだろうけど、1巻で絶版だからなあ(^ー^;A


こうして渚はイクサー2に下賜w イクサー2の性奴隷となります(ウソw

「どう渚?決心はついて?」

「決心って?」

「オバカさんね。私のモノになることよ」

「・・・・絶対にイヤ」

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「あなたもパパやママのようになりたいのかしら?」

「イヤよ・・・・殺されたって、絶対に言うことなんて聞かないんだから!」

「そう・・・・じゃ殺してあげる」

「ひっ!・・・・・助けて!イクサー1!!!」

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まあ、クトゥルフは百合の世界なので、イクサー2の性奴隷ってのも当たらずとも遠からずと言ったところでしょうかw(^ー^;A

もうちょっとこの辺の描写を詳しく描くと、今風のエロアニメになるんですけどねえw さすがに当時はそこまでできなかったようですw 今なら確実に、戦闘シーン削ってもそういうシーンを追加させることでしょうww

後編に続く

戦え!!イクサー1 (act.3:完結編) (後編)

戦え!!イクサー1 (act.3)(完結編)(後編)

イクサー2に拉致され、奴隷になるよう強要される渚。渚は必死で助けを呼ぶが・・・・


イクサーロボ

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イクサー2の魔の手に落ちた渚。その助けを呼ぶ絶叫に答えたのは、またしてもイクサーロボ!
さあ、ここからが一番の見所ですぞ! 刮目して見よ!

渚の声を聞いたイクサーロボは、イクサー1が気絶する異空間に自ら転移。さらに、気絶するイクサー1を強制的にコックピットに押し込めますw

このイクサーロボが登場するシーンは震えがくるほど格好いいんですよ! なにせ渡辺宙明さんの「渡辺節」全開で、軽快なトランペットの音が高揚感を高め、場面の進展に会わせてボルテージが上がってくる様は鳥肌が立つほど素晴らしいのです。
ただ登場するだけで感動できるというのは、やはり音楽(BGM)と作画の連携が絶妙だからですw
ここから始まる約5分のイクサーロボの活躍シーンは、ホント神!


「イクサーロボ?・・・・・!!渚が・・・・渚が呼んでいるのですね?」

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「イクサーロボ! 私に最後の力を!」

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私はこの「イクサー1」という作品にベタ惚れなのですが、その中でもベストなシーンを1カット選べと言われれれば、迷わずチョイスするのがこの場面です。

なんでこの場面なのかは実際に見てもらわないと分かりません。このね、「イクサーロボ、私に最後の力を!」と悲愴な声で叫ぶ山本百合子さんの演技が神掛かっているからなんですよ!

後のインタビューで、あの時は何かに取り憑かれていたようだと語ったように、この時のイクサー1の声は本当に聞く者の魂を奮わせ、彼女の悲痛にして悲愴な想いがズンっと伝わってくる声色だったんですよ!
後に総集編が出た時にアフレコをやり直していますが、その時は全然ノってないんですね。総集編でこの場面を見た時は、ショックのあまり思わず画面を消してしまいましたから。

だから、総集編じゃなくてアクト3のこの場面を見る機会があれば是非見て欲しいですね。

そしてイクサー1の叫び声に応じ、イクサーロボは背のバーニアを噴射。ノヴァの頂上に向かって飛び立つのですが、これもまたスゴイのですわw

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これただ上昇しているだけなんですが、すっごい細かいんですね。

壊れたイクサーロボの右腕から破片が飛び散っていったり、上昇するのも真っ直ぐ上昇するのではなく、ロケットが飛んでいくように、最初はゆっくりと全身を揺らしながら上昇し、スピードに乗ると一気に加速していくというもので、本当に「飛んでいる」という感じの描写が巧みなんですわw
大気圏内での飛翔というのはこれぐらいの描写がホント必要なのだと再認識させてくれますよw


そして雲を突き抜け、ノヴァの天辺にたどり着いたイクサーロボ。しかし、当然の如く反撃を受けます。
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ノヴァの天辺から放たれる電撃。イクサーロボはバリアを張って凌ごうとしますが、イクサーロボ自身も渚なしではパワーを存分に発揮できず、電撃はバリアを突き破ってイクサーロボの身体を破壊し始めます。

もう何度も言うけど、ここの描写もスゴイんですよ!
電撃を受けて破片が飛び散るシーンなど、CG全盛の今なら簡単ですが、それを一つ一つ描いていた時代ですからね。
そしてこの電撃を受けてイクサーロボが人間のように身もだえするのですよw その悶え方がもう人間のそれのようで、ロボとは思えない描写に目を奪われますよ、ホントw

「イクサーロボ、フルパワー!!」

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イクサー1の雄叫び一過、イクサーロボは最後の力を振り絞ってノヴァに特攻をかけます。

この時も、ただ一直線にノヴァに突っ込むのではなく、一端ちょこっと上に上昇して、そこから鋭角に落ちるように突っ込んでいくという描写がされており、タメといいBGMとのつながりと言い、角度を変えた直後に突進して来るイクサーロボの映像を持ってくるなど、もうマニアには嬉しい限りの細かい描写が満載なのですw

イクサーロボ、フルパワー、なんて陳腐なセリフも普通のアニメだとギャグにしかなりませんが、ここでも山本百合子さんの悲愴な叫び声がセリフの陳腐さを払拭させてしまってるんですね。

イクサーロボ、沈黙

「イクサーロボ、長い間よく闘ってくれました」

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ノヴァに特攻したイクサーロボは、何重もの障壁を突き破って内部に進入。しかし、ここでとうとう力つきて沈黙してしまいます。

イクサーロボの最後を悟ったイクサー1が、まるで長年連れ添ったダンナにでもかけているような優しい口調の労いの言葉が胸を打ちます。

この直後、渚の声を聞いたイクサー1は早々にこの場を去ってしまうのですが、渚とシンクロしていないイクサー1が渚の声を聞けるはずないので、この渚の叫び声はイクサーロボを介してイクサー1に伝えられたと解釈すべきでしょう。
物言わぬイクサーロボが無言でそこに膝を突くシーンは、まるで我が子を送り出して命を絶った親のようにも見えますw

渚の元に向かったイクサー1ですが、その渚が前方から普通に歩いてきます。
しかし、イクサー1が近寄るや、渚は腕のブレスレットからレーザーを出してイクサー1を打ち抜きます。

渚vsイクサー1

「渚・・・・どうして?」

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イクサー1は信じられないといった表情で渚を見つめますが、渚の背後でイクサー2が高笑いしているのを見て愕然とします。
そう、渚はイクサー2の傀儡となってしまったのです(性奴隷じゃないですw

そこに、渚からのテレパシーが届きます。
渚はテレパシーで自分を殺してと懇願。イクサー1は苦渋の決断を迫られ・・・

「なぎさああっっっっ」

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イクサー1は僅かに残ったか細いエネルギーを細く集約。一撃で渚の胸を貫きます。
さあ、ここからまた見所ですぞ☆

渚を撃ってイクサー2の傀儡から開放したイクサー1ですが、渚はイクサー1に「きっと勝ってね」と言い残して絶命。イクサー1は滂沱の泪を流して苦悩します。

しかし、その時・・・

シンクロ

「渚・・・・・」

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「!!」

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渚の死体を横たえ、その傍らで泪するイクサー1。すると、渚の身体から魂魄のようなものが浮かび上がり、それがゆっくりとイクサー1にキスをするようにして同化。
その渚の魂魄がイクサー1と同化した時、イクサー1の胸のガードが輝きを増します。

そしてこの時、ようやくイクサー1は気付くのです。

「これが・・・・・シンクロ!」

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これが、渚とイクサー1の「シンクロ」の威力。ずっとイクサー1は自分が渚と「シンクロ」したと思ってたのですが、渚はイクサーロボと「シンクロ」していただけで、イクサー1とは何もしてなかったんですねえ。

そして渚が死んでその魂魄を身に取り込むことで、ようやく真の「シンクロ」を身につけたというわけです。

ここでもねえ、「これが、シンクロ!」って叫ぶ山本百合子さんの声色がいいのよ~。

渚とシンクロしたイクサー1はエネルギーもMAXまで復活。それどころか、隠されていたポテンシャルまで顕在化し、あれだけ苦戦していたブルーバを一刀の元に切り捨てます。

この様を見て愕然としたのはイクサー2。もはや自分には到底似て届かぬ領域までイクサー1が到達したと悟り、怯えと焦燥を覚えます。

イクサー2の最後

「それも渚の力か・・・・」

「それが分かれば、もう闘う必要はないでしょ、イクサー2」

「結局、渚には勝てなかった・・・・。でもお姉さまには、イクサー1には勝つ!」

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勝てないと分かりながらも、闘うことでしか自分を証明できないイクサー2は、イクサー1の手により、一撃で葬られました。
最後に彼女がイクサー1に遺したのは、「渚のようなパートナーが欲しかった」という彼女らしくないひ弱な願望でした。

渚のようなパートナーがいればイクサー1に勝てる、というニュアンスではなく、イクサー1くらいに強くなれる、という意味だったのでしょうね。最後にイクサー1に向けた眼差しには悔悟も怨恨もなく、羨望と憧憬が見えました。

そしてイクサー2を倒したイクサー1は、いよいよラスボス・ビッグゴールドの元へ!

最終バトル

「ビッグゴールド!おまえを倒す!」

「よかろう。我々は一つの宇宙より生まれし分身。いずれが真の姿か決着を付ける時が来た!」

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ビッグゴールドは前述したように、機械の持つ疑似生命体。元々活動を停止していたものが、サー・バイオレットの負の感情を受けて再起動したもので、その起源はサー・バイオレットにあります。
一方のイクサー1は、サー・バイオレットが悔悟の念から密かに作り上げた彼女の善性を引き継いだ人造人間。

つまり、一つの宇宙というのはサー・バイオレットであり、二人はサー・バイオレットの善性と悪性を引き着いて生まれた姉妹と言えるでしょう。

だからイクサー2がイクサー1をお姉さまと呼ぶのは正確ではなく、ビッグゴールドから生まれたイクサー2は、イクサー1からすれば「姪」ですわなw

そしてビッグゴールドとイクサー1の最終対決! 勝つのはどっちで、破壊された地球はどうなるのか、クトゥルフは? 渚は? 地球の運命は!?

ということでネタバレするのでラストは割愛します。
ってか、このラストはちょっと受け容れがたいモノがあるし(^ー^;A

私がアニメにハマるきっかけになった作品のレビューですw 

今見るとちょっと不可解な場面やストーリー的な幼稚さは隠せようもないですが、やはりイクサー1というキャラクターと、イクサーロボの戦闘シーンは最高ですなw 私の中で、これ以上の戦闘シーンやキャラクターが現れることはもうないと思います。
多分、他人が見るとあまり共感してもらえない部分が多いと思いますが、もしたまたまレンタルビデオ等にあったら視聴して見てください。あ、総集編だったらスルーでw

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