バックアロウ
第19話「お前に始末がつけられるのか」
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秀備はアロウを救う術を見つけて何とか成功するが・・・
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ルドルフが恐れるもの
「アロウの様子は?」
「北の世界壁あたりにいるのをレッカの監視カメラが捉えています」
「レッカの空中城艦も、まだ起動していないな」
「絶凱帝がどう動くか」
「でも、彼らの動きが分かるだけマシ。秀備がレッカの通信網につなげていてくれて助かった・・・あ!通信が途絶えた!?」
「これもルドルフの仕業!?」
「恐らくそうでしょう。こちらにアロウの現在位置が分からなければ、戦略は立てにくい。しかし、これは吉報です。私たちの介入を嫌がるということは、私たちが移動できるということです。私たちを防いでいた壁は一時的なものである可能性が高い」
なかなか鋭いプラークの指摘。なんか中国の軍師みたいだなw
グランエッジャを壁に囲ませて閉じ込めて何もできないようにしてみせたけど、わざわざグランエッジャのやることを邪魔してくるってことは、閉じ込めただけじゃ安心できないってことだもんな。
圧倒的な情報と技術を持ってる選帝卿なら、グランエッジャを閉じ込めて放置しておけばいいだけなのに、わざわざグランエッジャのやることを邪魔するってのは、不安要素があるってことだもんな。
プラークの言うように、壁で閉じ込めるのは一時的なもので、選帝卿自身がそんな自由にいじくれないってことの証左だからな。選帝卿は圧倒的な立場にあるからか、出来ることと出来ない事を知らずに全員に披露しちゃってるのが油断だねえ。
グランエッジャをここまで恐れる理由は、アロウを助ける可能性を秘めてるからで、それはまさに秀備の頭脳ってことになるだろうね。
壁の中を鏖殺する理由
「これは神のご意志だ」
「我らレッカが信じる神は世界壁のみ」
「その壁も神が作ったものだよ」
「それがどうした?」
「!?」
「いちいちこちらに指図する神などレッカには要らぬ。黙して語らぬ世界壁の方がよほど都合がいいわ」
「では教えよう。なぜ神がリンガリンドを滅ぼそうと決意されたか。絶大弾。君という存在の所為だよ。神が必要とする以上の進化を遂げた者が出たとき、殲滅者が送られる。悲しいねえ。君は強くなりすぎた。そして恐ろしいことに、君の周囲の者も影響を受けて変位しつつある」
「ハハハハハハ!面白い!実に面白い!おまえの神も、この絶大弾を恐れているというわけだ」
「その思い上がりが世界を滅ぼすのだよ」
「思い上がりは神の方だ!ならば、アロウも貴様もこの手で殺す。その上で、神も駆逐してやろう!」
「おお・・・」
わざわざ絶凱帝の所為で神が世界を滅ぼそうとしたなんて言ってきたのは何のためだろ? これで絶凱帝がビビるとでも思ってたのか?
神を絶対視する選帝卿からすれば、神が殺しに来るといえばびびると思ってたんだろうね。自分がそんなこと言われたらビビって尻尾巻いて逃げるから、絶凱帝もそうだろうと思って話してたとしたら、とんだ間抜けだな。
しかし、この理由は本当かね? 神がいるとすれば、どっちかといえば絶凱帝のような人物が生まれることを期待して壁を作ったような気がするけどな。選帝卿を倒すほどの人間がこの壁に囲まれた世界で生まれるかってのを試したいんじゃないのかね?
壁の外の世界
「出口はどこだ?」
「何をしているアロウくん。職場放棄は困るなあ。外に帰るのはまだ早いよ。君を待ってる愚か者たちの所に行きたまえ」
「ぐああああ!」
落宝の穴から世界壁の外に出たアロウ。そこは何もない空間。しかし、すぐにルドルフによって引き戻され、地上にたたき落とされてしまいます。
落宝は世界壁の外だけど、その世界壁の外はまだ本当の世界壁の外とは隔絶された世界っぽいですね。リンガリンドの外には虚無空間的なものが拡がっていて、そのさらに外に神の世界があるってことかね。
神の世界ってのは、実はリンガリンドと鏡会わせのような世界で、文明がさらに発展しているようなところじゃないのかね。リンガリンドがただの実験台である可能性が高そうだよなあ。
アロウ討伐
「グランアローラブソリュート! 私の愛が、あなたを元に戻す!」
「ダメだ姫さん!あんたの力も俺には効かない!」
「私がここまで来れればよかったんだよ! 引っぺがしてやるよ!その物騒なブライハイトの鎧を!」
「止めろ!姫さん!おまえまで消えるぞ!」
「それがどうした!ヒャハハハハ!」
「ぐああああああ!」
「フィーネなら消滅に耐えられる!私ならあんたを破壊できる!」
「ありがとう、フィノワール」
「気にするな。ルドルフの所為で生まれた私が、最後に一泡吹かせられる。最高じゃないか!」
「ありがとう」
秀備の策は、黒フィーネを使ってアロウのブライハイトを消滅させることでした。
黒フィーネにいつの間にかフィノワールなんて名前が付いてたのは驚きだわw しっかりとフィーネ姫と住み分けができるくらいに仲良くなってたんかねw
フィノワールがアロウを消滅し、その間、フィーネは存在を消されないよう回復を自分にかけ続けてるってことか。2人のブライハイトが2つ共存できるようになったのは、秀備が改造したからかね? どちらか一方しか出ないはずだもんな。
かなりドラえもん的な技術での解決だけど、まあこの流れだとそんな疑問で先に進めないほどのことじゃないしな。とにかく展開と流れが上手いから、そういう疑問は見てる時はあんま感じないもんなw
秀備消滅
「まさか!」
「残念だったね。ブライハイトを降りてもアロウの能力は消えない。触った人間は消滅するんだよ」
「そんな・・・」
「神を出し抜こうなどという奢り、後悔するんだね。秀備くん」
「こんな失態・・・・」
「シュウ!!!!」
アロウのブライハイトを消して安心し、アロウの手を握ろうとした秀備。すると、秀備がアロウの能力で消滅してしまいます。
まあ、明らかに消滅はしてないね。この前の段階で、軍師管理大元帥のビットに何か策を授けていたので、こうなることは当然見越してんだろうね。そして、秀備がいなくなったと安心したところでいろいろ裏から何かをしようってことなんだろうな。
ビットが復活の鍵を握ってんだろうけど、あいつアホだからな(笑 失敗はせんだろうけど、タイミングを逸する可能性くらいはありそうだなw
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いやあ、面白いな。毎度毎度、どんでん返しやら意外な展開満載で楽しませてくれるわ。そして次回への引きも素晴らしいw
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