メジャー2nd(第2シリーズ)
第14話「意外な再会」
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決勝に進出した風林中。次の相手と目された、常連校の英邦学院との対決に供えるが、予想外に英邦学院は敗退。英邦を破った大尾中学には、眉村道塁がいた・・・
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常連校の敗退
「なんか・・・おかしいね」
「スコアラー大吾、呼んで来た方がよくない?」
「大尾中にいいピッチャーがいるのか?」
「あのピッチャー、先発じゃなくて2人目よ」
「え?」
「先発したのは、いまショートを守ってる人。あの人もかなり早い本格派の右投げで、3回まで無失点。それに、二打点のキャッチャーを加えた3人、横浜リトルで弥生と太鳳が一緒にプレイした凄腕3人衆らしいよ」
「なら普通、同じ硬式の所に入ったんじゃないのか? なんで中学軟式に出てんだ?」
「あと。スコアボード見て気付いた?大尾の2番」
「み、道塁ちゃん!?」
対英邦対策で試合を見ずに練習していた大吾。そこに英邦苦戦の情報が入って慌てて見に行ってみれば、どこには眉村道塁が。
眉村道塁は覚えてるわ。ノゴローのライバルの眉村の子供で、確か父親の眉村よりもノゴローに憧れてた子だよな。弟は生意気だったけど、姉の道塁の方はノゴロー好きということで、大吾にもきつくなかったからな。
大尾は一回戦敗退の常連だったけど、道塁と他3人のエース球が入ってあっという間に決勝進出って、野球ってほんと9人でプレイするのか分からなくなる強さだよな(^ー^;A まあ、ピッチャーひとりが優秀じゃどうしようもないけど、優秀なピッチャーと点が取れるクリーンナップがいれば、優勝できずともかなりよい所までは進めるだろうからな。9人必要になるのは、ホントに最後の最後の戦いってくらいなのかねえw
道塁がここに居る理由
「おまえがこの横浜シニアに入って1年、頑張ってきたのは分かる。だが、おまえは女子だ。今後、おまえを戦力とは考えていない」
「戦力と考えていない?」
「いまは男子と互角でも、これから先はそうはいかない」
「そんな・・・」
「すまんな、道塁・・・」
道塁が中学軟式に来たのは、硬式の横浜リトルから戦力外通告され、横浜リトルを辞めざるをえなくなったからのようです。
実際にこんな酷いことされるんかね? プロみたいに金を払ってるならともかく、中学生の野球で戦力外通告とかされるんか。こんなことされると、もはやスポーツとは呼べないよなあ。ただの勝つための訓練でしかないじゃん。
スポーツは勝つことが最上ではないけど、勝つことを最上にした時点でもうスポーツじゃないよな。だから、個人的には世にあるスポーツの大半はスポーツではなく、ただの勝ち負けゲームに過ぎないと思ってます。
道塁への救いの手
「道塁!ヒマそうだな」
「え?」
「俺たちと一緒に、また野球やらねえか? 中学軟式で登り詰めて、あの監督、見返してやろうぜ」
「嘘でしょ? シニアを辞めたっての? なんでそんなこと!」
「だから、おまえと一緒に野球やるためだって」
「あんたたちまで一緒に辞める必要ないでしょ!」
「その気はねえよ。俺たちは、もう軟式でやるって決めたんだ」
「なんで? どうして?」
「自分で言ってただろ。その方が、ガチで野球と向き合える気がするから、だっけ?」
「覚悟しろよ。俺たち、道塁がいないチームで野球する気はないんだからさ」
「あんたたち・・・ばっかじゃないの・・・ありがとう」
シニアをクビになってくすぶっていた道塁。そこに、たまたま同じ中学で、横浜リトルで一緒だったエース級3人が、横浜リトルを辞めて一緒に中学野球をやろうと誘いにきます。
いやあ、いい奴らだな。モブ顔だけど(笑
これで横浜リトルの監督は、自分の失言で4人のエースを失うことになったわけだ。沢さんたちも元は横浜リトルだったっていうし、この監督の所為でどんどん弱体化していくんじゃねえか? 勝ち負けゲームに拘りすぎたために。
硬式と軟式だと、やっぱり硬式やってた方が高校野球とかで優遇されやすいとかあるんかね? 軟式からいきなり硬式ってのは確かに怖いだろうし。基本、中学生以下の野球好きってのは、最初の目標は甲子園しかないだろうからな。
中学野球からだと、リトルリーグからよりも高校野球で優遇されないというならば、この3人は夢の優位性を捨てても道塁と一緒にプレイしたいって着たわけだからな。まさにスポーツマン精神というか、こういう競技以外のところで成長できるのがスポーツの良いところで、勝ち負けはやっぱ二の次なんだよな。
しかし、こんな過去バナ聞いちゃうと、大吾たちよりも道塁たちに勝って欲しいわw
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敵チームの過去バナとか、普通ならダレるところだけど、キャラも登場したばかりで立ってないのに、物語だけで引っ張って見せるのは流石に上手いねえ。こういう見せ方はホントこの作品は上手だわw
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